デンタルインプラントあれこれ

人工歯根と空

何を置いてもまずこの現象

オッセオインテグレーションの魅力

オッセオインテグレーション現象がなければ、現在のデンタルインプラントはその基盤を失う。それ程のインパクトがこの現象にはある。

人工物を人体に植え込むという行為は、常に人体の免疫システムとの戦いだ。生体として高度に完成した人体は、基本的に異物を排除するように出来ている。だからこそ、雑菌やウィルスに負けないで種を存続しうる。デンタルインプラントにおいても、歯槽骨に人工歯根を植えつけるいう術式はどう考えても人体の拒絶にさらされることが当然予想されるものであるはずだ。

実際、1950年代にチタンが用いられるまでのデンタルインプラントは人体に拒絶されたり吸収されたり、どうにも上手くいかなかった。しかし、どういうわけかチタンは人体に好まれる。どういうわけか骨に好まれる。拒絶するどころか骨の方からすり寄っていき、チタンと完全に結合していく。なぜそうなのかはわからない。しかしながら、骨がチタンを好むことだけは確かであり、それが現在のデンタルインプラントの文字通り「根っこ」を支えているのだ。